英文名 | Information Processing Ⅰ | |
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科目概要 | 看護学科1年前期、1群科目、必修、演習、1単位(15時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎秋葉 広人※ | |
講義室 | ||
備考 | 科目ナンバリングコード:WN102-Bh05 |
IT・デジタル技術が進展する中で、医療の現場においても、DX(デジタルトランスフォーメーション)が求められている。この講義では、データやAIによって、社会や身の回りの生活がどのように変化しているのかを捉え、IT・デジタル技術を学ぶ必要性を理解する。その上で、将来IT・デジタル化が進んだ医療現場においても対応できるよう「データの読み書き能力」であるデータリテラシーの基礎を身につける。一方で、IT・デジタル技術に潜む問題点を、事例などを通して把握し、倫理やモラル、危機管理の重要性を認識する。
1.データやAI利活用における実際の事例をもとに、グループディスカッションを行い、社会におけるデータや利活用の現状について理解を深める。
2.表計算ソフトを利用して、オープンデータなど、実際のデータを使ってのデータの読み取り、記述、説明の方法について、コンピュータを使用しての演習を行い、データリテラシーの基礎を身につける。
3.ELSIや個人情報保護ならびにAIにおける法整備などの取り組みを理解した上で、IT・デジタル技術に関連する事件・事故例など、負の事例をもとにグループワークを実施し、負の事例を解決するための方策についてグループごとにまとめる。
4.メールや電子掲示板などのコミュニケーションツールの利活用や情報検索などの適切な方法を身につける。
・講義形式の内容では、パワーポイントとワークシートを使い進める。
・グループディスカションにおいては、ディスカッションの内容について、A 4用紙1枚程度でグループ単位にまとめた資料と個人レポートを課す。なお、グループ単位のものについては教員によるコメントを入れたものを全員にフィードバックする。
・データリテラシーでは実際に操作した後の処理結果およびミニッツペーパーの提出を課す。ミニッツペーパーには操作内容や困ったことなどを記述する。「困ったこと」については全員にフィードバックをして共有する。
・グループワークにおいては、最後のプレゼンテーション実施後、グループごとのコメントをフィードバックする。
・演習全体を通してのレポートを個人ごとに課す。
秋葉 広人:システムエンジニアとしてコンピュータシステムを組んでいた経験を活かし、実際のシステムでの応用例なども含め、演習においてより実践的なコンピュータ活用について教授する。
◎:DP6
○:DP2、DP3、DP7
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | イントロダクション 社会で起きている変化 社会で活用されているデータ | スマートフォンやパソコンが現代のように普及していない時代の事例と現代との違いを比較し、社会で起きている身近な変化に気づきながらこれまでの社会変化を振り返る。 【キーワード】ビッグデータ、IoT、Society 5.0、AIの非連続的進化、第4次産業革命、人の行動ログデータ、AIの最新技術活用例 | 秋葉 広人 |
2 | データとAIの活用領域 データ・AI活用の現場 | AIの活用領域や現場についてインターネットで検索を行い、その事例について掲示板などを利用して情報を活用して学び合いながら理解を深める。 【キーワード】データ・AI活用領域の広がり、研究開発、マーケティング、サービス | 秋葉 広人 |
3 | コンピュータの構成 インターネットの仕組み | コンピュータにおけるハードウエアやソフトウエアに関する基本的な知識やインターネットの仕組みなどを理解する。また情報セキュリティの脅威とその対策について知識を深める。 【キーワード】5大装置、OS、ミドルウエア、TCP/IP、DNS、情報セキュリティ、パスワード | 秋葉 広人 |
4 | データとAI利活用の最新動向グループディスカッション | Moocによる事前学習を行い、これまで講義を行なった内容を踏まえて医療におけるデータ・AIの利活用についてディスカッションを行い、データサイエンスを学ぶ意義についてグループごとにまとめる。 【キーワード】データの可視化、データサイエンスのサイクル、データ解析 | 秋葉 広人 |
5 | データリテラシー演習(基礎)1 | 様々なデータを利用した処理の実践を通して、データの読み、データの扱いそしてデータを説明することについて理解を深める。 【キーワード】データの種類、1次データ,2次データ、構造化データ、非構造化データ、データの分布、データの可視化、データの分布と代表値、代表値の性質の違い、データのばらつき、誤差の扱い、データの表現、データの図表表現、データの集計、データの並び替え、CSV | 秋葉 広人 |
6 | データリテラシー演習(基礎)2 | 様々なデータを利用した処理の実践を通して、データの読み、データの扱いそしてデータを説明することについて理解を深める。 【キーワード】データの種類、1次データ,2次データ、構造化データ、非構造化データ、データの分布、データの可視化、データの分布と代表値、代表値の性質の違い、データのばらつき、誤差の扱い、データの表現、データの図表表現、データの集計、データの並び替え、CSV | 秋葉 広人 |
7 | データリテラシー演習(基礎)3 | 様々なデータを利用した処理の実践を通して、データの読み、データの扱いそしてデータを説明することについて理解を深める。 【キーワード】データの種類、1次データ,2次データ、構造化データ、非構造化データ、データの分布、データの可視化、データの分布と代表値、代表値の性質の違い、データのばらつき、誤差の扱い、データの表現、データの図表表現、データの集計、データの並び替え、CSV | 秋葉 広人 |
8 | データリテラシー演習(基礎)4 | 様々なデータを利用した処理の実践を通して、データの読み、データの扱いそしてデータを説明することについて理解を深める。 【キーワード】データの種類、1次データ,2次データ、構造化データ、非構造化データ、データの分布、データの可視化、データの分布と代表値、代表値の性質の違い、データのばらつき、誤差の扱い、データの表現、データの図表表現、データの集計、データの並び替え、CSV | 秋葉 広人 |
9 | データリテラシー演習(基礎)5 | 様々なデータを利用した処理の実践を通して、データの読み、データの扱いそしてデータを説明することについて理解を深める。 【キーワード】データの種類、1次データ,2次データ、構造化データ、非構造化データ、データの分布、データの可視化、データの分布と代表値、代表値の性質の違い、データのばらつき、誤差の扱い、データの表現、データの図表表現、データの集計、データの並び替え、CSV | 秋葉 広人 |
10 | データリテラシー個人演習1 | オープンデータなどの実データを使って、これまで学んだデータリテラシーをもとに処理を行い、適切な説明を含めたレポートを作成する。 | 秋葉 広人 |
11 | データリテラシー個人演習2 | オープンデータなどの実データを使って、これまで学んだデータリテラシーをもとに処理を行い、適切な説明を含めたレポートを作成する。 | 秋葉 広人 |
12 | データ・AI利活用における留意事項 | IT・デジタル技術に潜む問題点を、事例などを通して把握し、倫理やモラル、危機管理について概要を理解する。 【キーワード】ELSI、個人情報保護、忘れられる権利、データ倫理、AI社会原 則、データバイアス | 秋葉 広人 |
13 | グループワーク1 | IT・デジタル技術に絡む実際に起こった事件・事故や現在利用されているIT・デジタル技術について、グループごとに調べたうえで課題を考察し、その課題を解決するための方策について自分たちの考えをまとめ、発表する。 【キーワード】情報漏洩等によるセキュリティ事故の事例紹介 | 秋葉 広人 |
14 | グループワーク2 | IT・デジタル技術に絡む実際に起こった事件・事故や現在利用されているIT・デジタル技術について、グループごとに調べたうえで課題を考察し、その課題を解決するための方策について自分たちの考えをまとめ、発表する。 【キーワード】情報漏洩等によるセキュリティ事故の事例紹介 | 秋葉 広人 |
15 | プレゼンテーション | IT・デジタル技術に絡む実際に起こった事件・事故や現在利用されているIT・デジタル技術について、グループごとに調べたうえで課題を考察し、その課題を解決するための方策について自分たちの考えをまとめ、発表する。 【キーワード】情報漏洩等によるセキュリティ事故の事例紹介 | 秋葉 広人 |
1.現代の社会で起きている変化やデータ・AIの利活用の現状を踏まえ、データサイエンスを学ぶ意義を理解する。
2.データを扱い、読み取って説明するということについて基本的な知識や技術を習得する。
3.グループワークを通して、現在起こっているデータ・AIを取り巻く状況を踏まえ、問題点や課題および留意点に向き合い、課題解決のための方策に関する考察を深める。
1)グループディスカッションにおけるグループ単位のまとめ資料および個人レポート(10%)
【評価基準】まとめ資料についてはデータサイエンスを学ぶ意義について、具体的な例を挙げて分かりやすくまとめている。個人レポートについては、データサイエンスを学ぶ意義に関する気づきおよびグループディスカッションでの役割、課題について具体的な記述がある。
2)データリテラシー演習における個人レポート3回(30%)
【評価基準】与えられたデータを適切に処理した上で表現し、データから読み取れることについて説明している。
3)グループワークにおけるプレゼン資料および個人レポート(20%)
【評価基準】データ・AI利活用に絡む実際に起こった事件・事故について、関連するIT・デジタル技術、背景などから推測される課題についてまとめられており、その課題を解決するための方策について客観的な資料(文献など)を踏まえた上で自分たちの考えがまとめられている。個人レポートは、データ・AI利活用における留意事項に関する気づきおよびグループワークでの役割、課題について具体的な記述がある。
4)全体を通してのデータサイエンスに関する個人レポート(40%)
【評価基準】データ・AI利活用に関して、現状、データリテラシーおよび課題について演習を通しての気づきをまとめた上で、今後身につけなければならないスキルや知識について、客観的な資料(文献など)を根拠にして自分の考えを記述している。
【予習・復習に必要な時間数:30時間】
予習:Moocを利用しての事前学習が必須となる(詳細については講義で指示)。また、パソコンの基本操作はできていることを前提にデータリテラシー演習を行う。操作に不安がある学生はこちらで準備した動画を利用して事前の操作確認をしておく。
復習:演習で実践したデータの処理方法などは繰り返し復習しておくこと。またレポートについては講義内の内容だけでなく、独自に調査した内容を加えることは必須である。
時間内の演習では学内のコンピュータを利用して行うが、講義時間外でもコンピュータの利用があるので個人所有のパソコンがあることが望ましい。講義に関する質問はメールや対面で対応するともに、重要な質問の回答については受講者全員で共有する。
【関連科目】データサイエンス基礎
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 教養としてのデータサイエンス | 内田誠一 他7名 | 講談社 |
参考書 | はじめてのAIリテラシー | 岡嶋裕史、吉田雅裕 | 技術評論社 |
参考書 | 情報倫理 | 髙橋慈子 他3名 | 技術評論社 |