英文名 | Laboratory in Cytopathology Ⅱ | |
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科目概要 | 医療検査学科2年前期、3群科目、必修、実習、1単位(45時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎竹内 法子、 星田 政行、 高橋 博之※、 松本 俊英※、 長塩 亮、 朽津 有紀 | |
講義室 | ||
備考 | 科目ナンバリングコード:WL304-Lp04 |
病理細胞検査は、病気の最終診断、治療方針の決定、患者予後推定などに関わる分野である。正確な病理診断がなされるためには、優れた病理組織標本が必須となる。この実習では、病理組織標本の作製過程であるパラフィンブロックの薄切と病理組織染色の基本染色であるHE染色、各種特殊染色法の実技を身に付ける。また、細胞診検査標本を作製し、実技を身に付ける。
1.パラフィンブロックをミクロトームで薄切する。
2.HE染色と各種特殊染色、免疫染色を行い、病理組織標本を作製する。
3.染色された標本を顕微鏡で観察し、染色性の評価を行う。
4.Papanicolaou染色を行い、細胞診標本を作製し染色性の評価を行う。
・実習講義では、実習書、教科書、配付資料などを用いて説明する。
・実習試験後にレポートの提出を課し、フィードバックとしてコメント等を付記して返却する。
高橋 博之:病理医として病院病理部で診断業務に携わっている経験から、細胞診標本の作製および染色結果とその評価について実践的に教授する。
松本 俊英:企業で組織検査法の開発や、病院病理部でのがん検査業務に携わっている経験から、薄切や各種特殊染色の技術とその評価について実践的に教授する。
◎:DP2,DP4
○:DP1,DP3,DP5
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1~5 | 基本染色 特殊染色 パラフィンブロック薄切 (10時間) | 組織標本作製の実技を学び実践する。 ・基本染色:HE染色 ・特殊染色:Masson trichrome染色(肝臓、腎臓) ・パラフィンブロック薄切 | 松本 俊英 竹内 法子 星田 政行 |
6~10 | 基本染色 特殊染色 パラフィンブロック薄切 (10時間) | 組織標本作製の実技を学び実践する。 ・基本染色:HE染色 ・特殊染色:渡辺の鍍銀法(肝臓) ・パラフィンブロック薄切 | 松本 俊英 竹内 法子 星田 政行 |
11~15 | 免疫染色 基本染色 特殊染色 パラフィンブロック薄切 (10時間) | ホルマリン固定パラフィン包埋細胞・組織の切片を用いて免疫染色を行う。 組織標本作製の実技を学び実践する。 ・基本染色:HE染色 ・特殊染色:Kluver-Barrera染色(大脳)、Berlin blue染色(肝臓、脾臓) ・パラフィンブロック薄切 | 長塩 亮 朽津 有紀 松本 俊英 竹内 法子 星田 政行 |
16~20 | 細胞診標本作製 (10時間) | 細胞診標本作製の実技を学び実践する。 ・すりあわせ法、引きガラス法 ・基本染色:Papanicolaou染色 | 高橋 博之 竹内 法子 星田 政行 |
20~25 | 標本鏡検 総括 (10時間) | 作製した組織標本を鏡検し、組織細胞像を理解する。 実習内容全体を振り返り、知識と技術の確認を行う。 | 竹内 法子 星田 政行 |
1.パラフィンブロックをミクロトームで薄切できる。
2.HE染色を行い、組織標本No.1~8の臓器の判別ができる。
3.各種特殊染色標本および免疫染色標本を作製し、染色結果の判定ができる。
4.Papanicolaou染色を行い、細胞診標本を作製し染色結果の判定ができる。
1)実習試験(70%)、2)実習レポート(30%)により評価する。
評価基準
・筆記試験は実習で学んだ内容について、設問に対し正しく解答できているか評価する。
・実技試験は実習で行った手技を正しく実践できるか評価する。
・実習レポートは評価基準に従い評価する。
【予習・復習に必要な時間数:‐時間】
予習:教科書、実習書、配付資料をもとに予習を行う。
復習:教科書、実習書、配付資料、染色結果をもとに復習を行う。
【関連科目】病理学、病理細胞検査学実習Ⅰ・Ⅱ
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 最新臨床検査学講座 病理学/病理検査学 | 松原修 他 | 医歯薬出版株式会社 |
教科書 | 新編 カラーアトラス組織・細胞学 | 岩永敏彦 他 | 医歯薬出版株式会社 |
参考書 | 最新 染色法のすべて | 水口國雄 | 医歯薬出版株式会社 |
参考書 | 細胞診を学ぶ人のために 第6版 | 坂本穆彦 | 医学書院 |
参考書 | スタンダード細胞診テキスト 第4版 | 水口國雄 | 医歯薬出版株式会社 |