英文名 | Cytopathology Ⅰ | |
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科目概要 | 医療検査学科1年後期、3群科目、必修、講義、2単位(30時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎竹内 法子、 丸山 弘子、 高橋 博之※、 松本 俊英※ | |
講義室 | ||
備考 | 科目ナンバリングコード:WL301-Lp04 |
病理細胞検査学は、病気の最終診断、治療方針の決定、患者予後推定などに関わる分野である。種々の病態での形態変化、病態解析のための検査方法を理解し、正確な病理診断がなされるための検査知識を修得する。
1.病理組織学的検査の意義を解説する。
2.組織標本作製法を解説する。
3.基本染色法と各種特殊染色法を解説する。
4.病態解析のための各種染色法を解説する。
・パワーポイントと講義資料を用いた講義形式(対面授業)ですすめる。
・小テストを課した際は、テストの実施・回収後に授業内で設問・模範解答の解説をすること、開講期間中にテスト用紙を返却することによりフィードバックを行う。
高橋 博之:病理医として病院病理部門で診断業務に携わっている経験から、特殊染色それぞれの目的や原理、方法、染色態度を実践的に教授する。
松本 俊英:企業で組織検査法の開発や、病院病理部門でのがん検査業務に携わっている経験から、特殊染色それぞれの目的や原理、方法、染色態度を実践的に教授する。
◎:DP2,DP4
○:DP1,DP3,DP5
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 病理組織学的検査法 | 病理組織学的検査の概要、意義、病理組織標本作製法の工程について学ぶ。 | 竹内 法子 |
2 | 【組織標本作製法】 切り出し、固定法 | 各臓器別の切り出し法、固定の目的、固定液の種類や組成、特徴について学ぶ。 | 丸山 弘子 |
3 | 【組織標本作製法】 脱脂法、脱灰法、包埋法 | 脱脂・脱灰・包埋の目的、種類や特徴について学ぶ。 | 丸山 弘子 |
4 | 【組織標本作製法】 薄切法、凍結切片標本作製法 | ミクロトームの種類や特徴について学ぶ。凍結切片標本(迅速検査標本)作製法と意義、特徴について学ぶ。 | 丸山 弘子 |
5 | 【組織標本作製法】 染色法概論 基本染色(HE染色法) | 各色素の特徴を学ぶ。HE染色の原理、染色法、染色態度について学ぶ。 | 丸山 弘子 |
6 | 【特殊染色法】 膠原線維の染色法 | 膠原線維の染色(azan、Masson trichrome)について、染色の目的、原理、染色方法、染色態度を学ぶ。 | 松本 俊英 |
7 | 【特殊染色法】 弾性線維の染色法 | 弾性線維の染色(elastica van Gieson、Victoria blue)について、染色の目的、原理、染色方法、染色態度を学ぶ。 | 松本 俊英 |
8 | 【特殊染色法】 細網線維の染色法 | 細網線維の染色(渡辺の鍍銀、PAM)について、染色の目的、原理、染色方法、染色態度を学ぶ。 | 松本 俊英 |
9 | 【特殊染色法】 多糖類の染色法 | 多糖類の染色(PAS、Alcian blue、toluidine blue、mucicarmine)について、染色の目的、原理、染色方法、染色態度を学ぶ。 | 松本 俊英 |
10 | 【特殊染色法】 線維素の染色法 組織内無機物質の染色法 | 線維素の染色(PTAH)、組織内無機物質の染色(Berlin blue、Kossa)について、染色の目的、原理、染色方法、染色態度を学ぶ。 | 松本 俊英 |
11 | 【特殊染色法】 生体内色素の染色法 内分泌細胞の染色法 | 生体内色素の染色(Masson-Fontana、Schmorl)、内分泌細胞の染色(Grimelius、Masson-Fontana)について、染色の目的、原理、染色方法、染色態度を学ぶ。 | 松本 俊英 |
12 | 【特殊染色法】 組織内病原体の染色法 | 組織内病原体の染色(Grocott、Warthin-Starry、Gridleyなど)について、染色の目的、原理、染色方法、染色態度を学ぶ。 | 松本 俊英 |
13 | 【特殊染色法】 神経組織の染色法 | 神経組織の染色(Klüver-Barrera、Bodianなど)について、染色の目的、原理、染色方法、染色態度を学ぶ。 | 松本 俊英 |
14 | 【特殊染色法】 脂質の染色法 | 脂質の染色(SudanⅢ、oil red O、Sudan black B、Nile blue)について、染色の目的、原理、染色方法、染色態度を学ぶ。 | 高橋 博之 |
15 | 【特殊染色法】 核酸の染色法 アミロイドの染色法 | 核酸の染色(Feulgen、methyl green-pyronin)、アミロイドの染色(Congo red、DFS)について、染色の目的、原理、染色方法、染色態度を学ぶ。 | 高橋 博之 |
1.病理組織学的検査の意義について説明できる。
2.固定、脱脂、脱灰、包埋、薄切、凍結標本作製法など組織標本作製法について説明できる。
3.基本染色法と各種特殊染色法の目的、原理、染色態度、注意点について説明できる。
4.病態解析のための各種染色法について説明できる。
1)小テスト(30%)、2)定期試験(70%)により評価する。
評価基準
・小テストでは、講義で学習した内容を正しく理解し知識として習得できているかを、解答により評価する。
・定期試験では、小テストに出題された内容を含む組織標本作製法、各種染色法を正しく理解し、知識として習得できているかを、解答により評価する。
【予習・復習に必要な時間数:60時間】
予習:指定された教科書・参考書および配付資料をもとに、各講義項目を予習する。
復習:教科書・参考書および配付資料、講義内容をなるべく講義当日に復習し、理解を深め知識の整理を行う。
【関連科目】病理学、病理細胞検査学実習Ⅰ・Ⅱ
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 最新 臨床検査学講座 病理学/病理検査学 | 松原修、丸山隆、中田穗出美、都竹正文 | 医歯薬出版株式会社 |
参考書 | 最新 染色法のすべて | 水口國雄 | 医歯薬出版株式会社 |