英文名 | Laboratory Hematology Ⅱ | |
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科目概要 | 医療検査学科2年前期、3群科目、必修、講義、2単位(30時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎五十嵐 康之※ | |
講義室 | ||
備考 | 科目ナンバリングコード:WL301-Lh04 |
血液疾患、凝固疾患については、定義、分類、病態、検査所見などを総合的に学び、さらに診断基準と臨床的意義を理解し、血液検査における問題提起や問題解決能力を身に付けつる。
1.血液疾患の発症メカニズムから最新の臨床知見と検査技術を関連付けて説明する。
2.血球数異常や血球形態異常から血液疾患の特徴を説明する。
3.凝固止血のメカニズムを踏まえて凝固疾患の成り立ちや経過について、臨床データと関連付けて説明する。
・パワーポイントと教科書、配布プリントを用いた講義形式ですすめる。
・学生から出た質問は、講義内や掲示で全体にフィードバックし、詳細な解説を行う。
五十嵐 康之:受託臨床検査センター及び病院での血液検査、検体検査等の経験を踏まえ、血液細胞の産生過程や細胞識別に必要な形態的特徴や機能、凝固止血のメカニズムについて概説する。
◎:DP2,DP4
○:DP1,DP3,DP5
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 赤血球系疾患の概要 | 血液疾患で最も多い貧血の概要について講義する。赤血球系の基準範囲、貧血及び赤血球増加症の定義、一般症状、分類方法について説明する。 | 五十嵐 康之 |
2 | 小球性低色素性貧血 | 鉄欠乏性貧血、鉄芽球性貧血、サラセミア、慢性炎症性疾患による貧血など小球性低色素性貧血について病態や検査所見を説明する。 | 五十嵐 康之 |
3 | 正球性正色素性貧血(1) | 再生不良性貧血、赤芽球癆など造血幹細胞・前駆細胞の異常を伴う貧血や骨髄置換性病変による二次性貧血について病態や検査所見を説明する。 | 五十嵐 康之 |
4 | 正球性正色素性貧血(2) | 赤血球膜、赤血球酵素の先天性異常、ヘモグロビン異常による溶血性貧血について病態や検査所見を説明する。 | 五十嵐 康之 |
5 | 正球性正色素性貧血(3) | 赤血球膜の補体感受性亢進、免疫異常、物理的要因による溶血性貧血について病態や検査所見を説明する。 | 五十嵐 康之 |
6 | 大球性正色素性貧血、赤血球増加症 | 巨赤芽球性貧血(ビタミンB12欠乏性、葉酸欠乏性)、肝疾患に伴う大球性貧血、真性赤血球増加症、二次性赤血球増加症について病態や検査所見を説明する。 | 五十嵐 康之 |
7 | 白血球系疾患の概要 | 血球数算定や白血球分画などのスクリーニング検査により病態把握から治療効果の判定を行うために必要な白血球系の基準範囲、白血球増加症、白血球減少症について説明する。 | 五十嵐 康之 |
8 | 造血器腫瘍の分類の概念、白血病(1) | 急性白血病の病態、FAB分類、WHO分類による検査所見、治療法について説明する。 | 五十嵐 康之 |
9 | 白血病(2) | 慢性白血病、その他特殊な白血病、骨髄増殖性腫瘍について病態や検査所見を説明する。 | 五十嵐 康之 |
10 | 骨髄異形成症候群、骨髄腫 | 骨髄異形成症候群、骨髄腫について病態や検査所見を説明する。 | 五十嵐 康之 |
11 | 悪性リンパ腫、その他の白血球系疾患 | 悪性リンパ腫、伝染性単核球症、血球貪食症候群、脂質蓄積病について病態や検査所見を説明する。 | 五十嵐 康之 |
12 | 血球形態異常、白血球機能異常症 | 赤血球形態異常、白血球形態異常を総合的にまとめ、形態的特徴と疾患の関連性を説明する。 | 五十嵐 康之 |
13 | 血管異常症、血小板異常症 | 血管の異常を示す血管性紫斑病、一次止血の異常を示す血小板減少症、血小板機能異常症に伴う出血性素因について病態や検査所見を説明する。 | 五十嵐 康之 |
14 | 凝固因子異常症(1) | 凝固因子の異常を示す血友病、後天性血友病、その他凝固因子欠損症、von Willebrand病、ビタミンK欠乏症に伴う出血性素因ついて病態や検査所見を説明する。 | 五十嵐 康之 |
15 | 凝固因子異常症(2)、血栓性素因 | 播種性血管内凝固、凝固制御因子欠損症、抗リン脂質抗体症候群に伴う血栓性素因ついて病態や検査所見を説明する。 | 五十嵐 康之 |
1.基準値を列挙できる。
2.疾患について病気の成因を説明できる。
3.疾患の症状、病態を説明できる。
4.疾患の検査所見を説明できる。
5.検査法と臨床的意義を説明できる。
1)定期試験(100%)により評価する。
評価基準:
・定期試験では、講義で学習した内容についての問題に正しく解答できるかを評価する。
【予習・復習に必要な時間数:15時間】
予習:教科書、配布資料をもとに予習を行う。
復習:講義内容をもとに国家試験の過去問等を利用して復習を行う。
【関連科目】血液検査学実習、凝固止血検査学実習
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 最新臨床検査学講座 血液検査学 | 奈良信雄 他 | 医歯薬出版 |
教科書 | ビジュアル臨床血液形態学 | 平野正美 他 | 南光堂 |
教科書 | 病気がみえる Vol.5 血液 | 岡庭豊 他 | メディックメディア |
参考書 | (なし) |