英文名 | Fundamentals of Nursing Practicum Ⅰ | |
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科目概要 | 看護学科1年後期、3群科目、必修、実習、1単位(45時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎小山 友里江※、 若狹 晶子※、 大谷 玲子※、 鈴木 貴美※、 佐藤 純子※、 土田 雅美※ | |
講義室 | ||
備考 | 科目ナンバリングコード:WN304-Fn04 |
看護の対象となる人々の個別性に応じた看護について理解を深めるために、入院生活を送る患者への日常生活援助や看護の実際を学ぶ。直接的な関わりや看護援助への参加を通して、看護の対象となる人々の状況や思いを感じ取ることのできる感性、人間観を深める。コミュニケーション技術、生活行動の援助技術を用いた受け持ち患者への直接的な関わりや看護への参加を通して、援助的人間関係構築や対象に応じた看護実践の前提となる看護学生としての態度を修得する。
1.学生が自らの態度やコミュニケーション実践を振り返り、考察できるよう助言・指導する。
2.看護の対象となる人々の個別性やニーズに応じた観察・看護の視点、看護援助の意味や方法の工夫について理解が深まるよう助言・指導する。
3.直接的な関わりや看護援助への参加を通して、看護の対象となる人々の状況や思いを感じ取ることのできる感性、人間観を深めることができるよう助言・指導する。
・パワーポイントと講義資料を用いて講義形式(一部グループワーク)で実習オリエンテーションを行う。
・各自の作成した実習計画書を添削後に返却する。
・病棟実習開始前にコミュニケーション技術を習得するための学内実習を行う。
・各自が得た考察からグループワークを行い、学習成果を発表するための指導を行う。
・学生間・実習指導者・担当教員との議論を通して、多様な観点に気づくとともに、学びを深めるための学生カンファレンスを実施する。
・日々の実習の行動計画を確認し、口頭及びコメント記載による評価を行う。
・カンファレンスを通して学生の実施した援助の評価をフィードバックするとともに、今後の課題が確認できるように助言する。
・グループ単位で発表を行い、更にグループでの討議を重ね、各自実習での学びについてレポートを課す。レポートを返却しフィードバックを行う。
小山 友里江, 中戸川 早苗, 松原 康美, 若狹 晶子, 大谷 玲子, 鈴木 貴美, 佐藤 純子, 土田 雅美:看護師の臨床経験を踏まえ、入院生活を送る患者への日常生活援助技術、援助的人間関係構築や対象に応じた看護実践について教授する。
◎:DP3
○:DP1,DP2,DP4,DP6
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | オリエンテーション(4時間) | 実習目的・目標、実習構成、臨地実習の心構えについて理解できるようオリエンテーションを行う。 ・看護基礎実習Ⅰの目的・目標、実習構成、臨地実習の心構え(マナー、対象とのコミュニケーション)を理解する。 ・実習記録を書くことの意義・個人情報保護など記載上の留意事項を把握する。 ・学生カンファレンスの目的・意義、運営方法や留意事項を整理する。 ・病棟実習に向けた事前学習を行う。 | 小山 友里江 若狹 晶子 大谷 玲子 佐藤 純子 鈴木 貴美 土田 雅美 |
2 | コミュニケーション演習(4時間) | 学生自らの態度やコミュニケーションにおける姿勢、対象の反応について学生間で振り返り、教員がフィードバックを行う。 ・模擬患者を対象に、対象の生活行動を把握するためのコミュニケーションや観察を実施する。 ・自己の実践の振り返りを行う。 ・病棟単位で病棟実習のスケジュールや注意事項を把握する。 ・各自の実習目標や実習への思いなどを発表し、グループメンバー間および担当教員と共有する。 | 小山 友里江 若狹 晶子 大谷 玲子 佐藤 純子 鈴木 貴美 土田 雅美 |
3~5 | 病棟実習(7時間) 看護師のシャドーイング(1) | 入院患者に実践されている看護援助の意味、対象のもつ力を活かすなど援助における工夫、対象の思いや反応について考察できるよう、看護師へのシャドーイングを行う。 ・実習病院・病棟の概要(病棟へのアクセス、病棟の構造・設備、入院患者の特徴、日勤看護師の一日のスケジュール、看護方式など)を把握する。 ・シャドーイングを通して入院患者に実践されている看護援助の意味、援助方法の工夫、対象の思いや反応を確認する。 ・学生カンファレンスで一日の学びを共有する。 ・翌日以降の実習へ向けた課題を整理する。 | 小山 友里江 若狹 晶子 大谷 玲子 佐藤 純子 鈴木 貴美 土田 雅美 |
6 | 学生カンファレンス(1)(1時間) | 学生間・実習指導者・教員との議論を通して、多様な観点に気づくとともに、対象に応じた看護援助について学びを深めるために学生カンファレンスを実施する。 ・学生カンファレンスで一日の学びを共有する。 ・翌日以降の実習へ向けた課題を整理する。 | 小山 友里江 若狹 晶子 大谷 玲子 佐藤 純子 鈴木 貴美 土田 雅美 |
7~9 | 病棟実習(7時間) 患者受持ち(1) | 成人期から老年期にある入院患者を1名受け持ち、対象との直接的な関わりや看護援助への参加を行う。 ・学生2名でペアとなり、1名の入院患者を受け持つ。ペアの学生は相互に協力し合い、実習を進める。 ・受け持ち患者を理解するために必要な情報を、患者とのコミュニケーション、観察、看護援助への参加、患者記録などから収集する。 ・受け持ち患者の個別性やニーズに応じた観察・看護の視点、実践されている看護援助の意味や方法の工夫について考察する。 | 小山 友里江 若狹 晶子 大谷 玲子 佐藤 純子 鈴木 貴美 土田 雅美 |
10 | 学生カンファレンス(2)(1時間) | 学生間・実習指導者・教員との議論を通して、多様な観点に気づくとともに、対象に応じた看護援助について学びを深めるために学生カンファレンスを実施する。 ・学生カンファレンスで一日の学びを共有する。 ・翌日以降の実習へ向けた課題を整理する。 | 小山 友里江 若狹 晶子 大谷 玲子 佐藤 純子 鈴木 貴美 土田 雅美 |
11~13 | 病棟実習(7時間) 患者受持ち(2) | 成人期から老年期にある入院患者を1名受け持ち、対象との直接的な関わりや看護援助への参加を行う。 ・学生2名でペアとなり、1名の入院患者を受け持つ。ペアの学生は相互に協力し合い、実習を進める。 ・受け持ち患者を理解するために必要な情報を、患者とのコミュニケーション、観察、看護援助への参加、患者記録などから収集する。 ・受け持ち患者の個別性やニーズに応じた観察・看護の視点、実践されている看護援助の意味や方法の工夫について考察する。 | 小山 友里江 若狹 晶子 大谷 玲子 佐藤 純子 鈴木 貴美 土田 雅美 |
14 | 学生カンファレンス(3)(1時間) | 学生間・実習指導者・教員との議論を通して、多様な観点に気づくとともに、対象に応じた看護援助について学びを深めるために学生カンファレンスを実施する。 ・学生カンファレンスで一日の学びを共有する。 ・翌日以降の実習へ向けた課題を整理する。 | 小山 友里江 若狹 晶子 大谷 玲子 佐藤 純子 鈴木 貴美 土田 雅美 |
15 | 実習の振り返りとまとめ(4時間) | ・グループ単位で病棟実習を通して学んだことについて学生間でディスカッションし、学びを共有する。 ・他者に分かりやすく伝えられるようにまとめる。 ・まとめた内容を実習成果として発表し、他者との意見交換により、学びを深める。 | 小山 友里江 若狹 晶子 大谷 玲子 佐藤 純子 鈴木 貴美 土田 雅美 |
16 | 全体発表会(4時間) | ・実習最終日に、実習における学びを他のグループへ発表し、学びを共有する。 ・発表会をふまえ実習記録のまとめを行う。 | 小山 友里江 若狹 晶子 大谷 玲子 佐藤 純子 鈴木 貴美 土田 雅美 |
1.看護学生として必要な態度やコミュニケーションを身につける。
2.看護の対象となる人々と看護師双方の行動・言動・態度、看護実践などを広く観察し、考察できる。
3.実践されている看護の援助の意味、援助方法の工夫、対象の思いや反応について説明できる。
4.看護の対象となる人々との直接的な関わりを通して、対象の個別性やニーズを考察できる。
5.対象に応じた看護について説明できる。
6.実習全体を通して自己の傾向や課題について説明できる。
①看護学生としての必要な態度やコミュニケーション(対象との関わり、教員・実習指導者・病棟看護師への報告連絡相談、グループメンバーとの協調、カンファレンスへの主体的参加を含む)(50%)、②対象の状況・思い・ニーズの考察(20%)、③対象に応じた看護の考察(20%)、④学びの発表会の内容(10%)により総合的に評価する。
評価基準:
上記①~④については、具体的な評価項目を記した実習評価表を実習要項に記載して学生に提示する。
上記①~③の評価に際しては、実習施設の実習指導者の意見も参考にする。
実習記録の提出は必須で、実習の内容について想起し、実習での学びを踏まえて自己の考えをよく振り返り、そこから必要とされる看護について具体的かつ丁寧に論述できているかを評価する。
【予習・復習に必要な時間数:5時間】
予習:教科書の該当部分を読み、看護学原論、基礎看護技術Ⅰ~Ⅲの授業資料を見直し、学習ノート等にまとめる。
復習:実習の中で作成した成果物に目を通し、看護の対象となる人々と看護師双方の行動・言動・態度、看護実践、実践されている看護の援助の意味、援助方法の工夫、対象の思いや反応についての理解を深める。
【関連科目】看護学原論, 基礎技術演習Ⅰ, 基礎技術演習Ⅱ, 基礎技術演習Ⅲ
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 系統看護学講座 看護学概論. 第17版 | 茂野香おる | 医学書院 |
教科書 | 系統看護学講座 基礎看護技術Ⅰ. 第19版 | 茂野香おる | 医学書院 |
教科書 | 系統看護学講座 基礎看護技術Ⅱ. 第18版 | 有田清子 | 医学書院 |
教科書 | 看護が見える vol.1 基礎看護技術 | 水戸優子, 野崎真奈美編 | メディックメディア |
参考書 | 授業内で提示する。 |